ビューティフル・ウーマン

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コミュニケーション力UPのためのヒントを教えてください

“働く”を体感するインターンシップ情報サイト「INTERNGATE(インターンゲート)」を運営し、単なる会社訪問や仕事体験ではない、本格的なインターンシップ・プログラムをいち早く手がけてきた株式会社トランジット。大卒3年後の就任以来、代表取締役である矢原香織里さんは、インターン生の先輩代表として、20代の社会人代表として、学生に最も近い経営者として、企業とインターン生との架け橋のような存在です。 世代も立場も感覚も違うさまざまな人たちを結ぶ仲人役ならではの「コミュニケーションのコツ」があるはず──ということで、うかがってみました。

まずは、インターンシップについてご紹介いただけますか?

インターン生に姉のように慕われる矢原さん インターンシップとは、1900年代初頭にアメリカで始まった「学生が一定期間企業等の中で研修生として働き、自分の将来に関連のある就労体験を行うプログラム」なのですが、日本で取り組むようになったのは1997年ごろです。それまでにも実践している人はいたと思うのですが、インターンシップという言葉を大学生が意識し始めたのは、私(1999年4月入学)たちの世代くらいからではないでしょうか。
 最近は、インターンとしての活動で単位をくれる学校もでてきましたが、受け入れ先は自分で探すという条件だったりすることも‥‥10年経っても、まだまだ充実した環境とはいえないかもしれませんね。
 私たちが提供しているインターンシップは、短期的に行う仕事体験やリクルーティング活動の一環に近いものではなくて、アメリカで行われているような内容です。3ヶ月程度の長期間になるので、学業と並行して頑張りましょう!というものです。
 毎年、夏休み前の6~7月は登録のピークですね。今、2~30名が参加されています。特に広告は出していませんから、自分で検索して登録してくるケースがほとんどです。そのため、積極的でインターンへの意識が非常に高い学生さんが多いように感じます。

学生さんたちとのコミュニケーションで、感じることは?

 状況に応じて折れるところは折れる、主張するところは主張する、という空気の読み方に感覚の違いを感じます。私とはほんの数年しか違わないのに。(笑)
インターン生と一緒にハローウィンパーティー 今の学生さんは多極化しているような気がします。もちろん、しっかり空気を読んで対応できる人もいますが、その逆で常に俺様的な態度の人もいますし、何事にもすごく消極的な人もいます。また、周囲に対して「嫌なことは受け付けませんから」というオーラを出す人も結構いるんですよ。自分に都合の悪いことは排除しようとするタイプですね。
 そんな彼らを見ていると、表現力のボキャブラリーが貧困になってきているように思うんです。自分の取った態度や言葉遣いが周囲の人たちにどう映るかを、想像する力が欠如しているのではないでしょうか。それが想像できなければ、表現力のボキャブラリーを増やす必要性を感じないのも無理のないことですし。
 会話の最中に学生さんの態度や言葉遣いの違和感に気付いたら、私は、そっくりにマネしながらのコミュニケーションに切り替えちゃいます。しばらくして「どう思った?」と聞くと、必ず「ちょっとムカついた」「感じ悪いなぁ~と腹が立った」というような答えが返ってくるんです。「今の、あなたをマネしただけよ」‥‥たいてい、これで気付いてくれます。彼らは、自分で想像できないから気付くきっかけがないままに成長してしまっただけなので、小言を言うよりも、目の前で見せて感じさせてあげるほうが改善の近道のような気がします。

世代・立場・感覚の差を和らげるコミュニケーションへのヒントをぜひ!

 私は人間観察がとっても好きなので、ストレスにならずにできるのかもしれませんが、多極化している学生さんたちとコミュニケーションをとるときは、カメレオンのように(笑)七変化しています。お姉さんになったりお母さんになったり、友達だったり、先生だったりと、相手によって違う対応をするわけです。
 社長になったのは、大学を卒業して入社3年目でした。「やるかやらないか選択権はある」と言われたのですが、なかなかできる経験ではないと二つ返事でお受けしました。でも、部下をどうするか、会社自体をどうしたらいいのか、そして社長はこういなければいけない!とあれこれ考えすぎてしまって。すごく葛藤して前社長に連絡しても、「自分で学ぶことが大切だから」と励ましてくれるだけ。やらざるを得なくなると、頑張るしかなくなるんですよね。いろんなことを考えて落ち込んだりへこんだりもしましたが、もうこれ以上下がることはないんだ!と力を抜いた途端浮き上がってくることもわかって、そこで楽しみを見つけられたり冷静になったりできるようになったんです。そんな風にして、その場の状況や環境の変化に適応する術を身につけたように思います。
大学卒業2年後から代表として守り続けている看板 仕事をしているときには「私は女優!」と思い込むようにしています。(笑)それは事実や気持ちを曲げて芝居をするという意味ではなく、たくさん話す人の前では聞く側に回ったり、父親くらいの年上の人に対して、あえてきちんと自分の意見をお話ししてみたり。「相手にいかに楽しく伝わるか」のための演出をするんです。
 あと、好き嫌いでシャットアウトせず、いろんなことを経験してみることって大切ですよね。無駄な経験というものは決してないと思います。自分とは関係ないと思っていたことが、突然、あのときやってよかった!と思えたりすることがあるように、経験という点をたくさん増やしていると、つながって線や面になったりすることがあるんですね。点が増えれば、表現力のボキャブラリーもどんどん増えていきますし。私自身も、今は、もっともっと多くのことを経験して点をたくさん増やすときだな、と思っていますので、同世代のAround30のみなさんも、ぜひ!!

photo03矢原香織里さん

2003年中央大学卒業後、在学中よりインターン生として立ち上げに関わってきた株式会社トランジットに入社。取締役を経て、2005年6月に代表取締役就任。「インターンゲート(ベンチャーインターンシップ紹介サイト)」「新卒・第二新卒学生のための秋採用・通年採用サイト」「20代の求人ドットコム(第二新卒採用情報サイト)」を運営し、就業インターンシップや海外インターンシップも手がけるなど、20代の就業体験や採用を幅広くサポート。また、その経験を活かし、起業支援や人材採用支援にも対応している。

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TEXT by AYA
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